2024年7月17日

マレーシアのホワイトカラー人材紹介市場の動向 (2024年4月~6月)

世界11ヵ国で人材紹介事業を展開するJAC Recruitmentは、JACグループ各社の拠点を展開しているシンガポールでの、2024年4月~6月のホワイトカラー人材紹介の市場動向をまとめました。

マレーシアのホワイトカラー人材紹介市場の動向 (2024年4月~6月)

マレーシア:資格よりもスキル重視の採用へ

求人数前年同期比:100%
求人数前期比(過去3年):

2021年2022年2023年2024年
7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月
95%104%105%105%131%61%132%78%111%87%118%88%

 

<国内情勢>

世界経済が困難に直面する中、マレーシア経済は回復力を示しました。2024年のGDPは高い成長率を維持しています。良好な労働市場環境、堅調な金融部門、高い国民貯蓄などの要因がこの勢いに貢献しました。製造業では大きな変化はありませんが、改善の兆しが見え始めています。

<企業の採用動向>

マレーシアでは、政府が温室効果ガス排出量を2030年までに2005年比で45%削減し、2050年までにカーボン・ニュートラルを達成することを宣言して以降、再生可能エネルギーなどに関するインセンティブが次々に発表されているため、企業の社会的責任(CSR)を採用戦略に組み込む企業が増えています。また、データセンター、デジタルトランスフォーメーション、自動化技術に積極的に投資しています。特に、人工知能(AI)、自動化などに関連するスキルは高い需要が見込まれており、企業は従来の資格から特定のスキルに重点を移しつつあります。

<求職者の動向>

競争力のある福利厚生、ワークライフバランス、協力的な職場環境は、求職者にとって重要な要素です。リモートワークもその一つになるかと思われますが、選択肢として今後も増え続けるとみています。

また、資格よりもスキルが重視される傾向があるなかで、スキルアップ・プログラムは、スキルギャップを埋めることで、労働力を強化する重要な役割を果たすようになるため、求職者はそのような取り組みをする企業を高く評価しています。従業員の全体的な経験を向上させることを優先する組織は、ポジティブなブランドを確立することにつながっています。

Nick Taylor

JAC Recruitment マレーシア法人 社長
Nick Taylor

■JAC Recruitment マレーシア 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/country/malaysia

■JAC Recruitment マレーシア 転職サイト
https://www.jac-recruitment.my/ja

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

 前期(2024年1~3月)比前年同期比
シンガポール85%79%
マレーシア88%100%
タイ86%71%
インドネシア85%77%
ベトナム92%75%
韓国104%81%
インド157%138%
日本(※)99%91%

※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。