2023年10月17日
インドの採用・転職市場の動向 2023年7月~9月
世界11ヵ国で人材紹介関連事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているインドでの、2023年7月~9月の人材紹介の市場動向をまとめました。
※最新のインドの採用・転職市場の動向レポートがリリースされています。
インド:経済成長を見込み採用活動が活発化
求人数前年同期比:164%
求人数前期比(過去3年):
2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | ||||||||
10~12月 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 | 10~12月 | 1~3月 | 4~6月 | 7~9月 |
109% | 110% | 65% | 214% | 114% | 71% | 121% | 111% | 107% | 139% | 109% | 101% |
<インドの国内情勢>
アジア開発銀行の発表によると今後のインドについて、堅調な国内消費と政府による大型設備投資によって引き続き経済成長が見込まれると予想されています。輸出の鈍化や、不規則な降水のため50%を占める農業生産に影響を与える可能性があるという懸念があるものの、GDP成長率は6%と見通しています。
また、住宅需要についても活況を呈しており、投資についても安定的な伸びを維持すると予想されています。
<企業のインドにおける現地採用動向>
四輪市場の約50%近くのマーケット市場を占めるマルチスズキが既存工場に加え、新たに100万台規模の生産能力を有する工場の建設を発表していることもあり、引き続き自動車関連の企業の採用活動は非常に活発化しています。また、自動車部品関連の製造業に加え、設備投資も積極的に行っていることから商社などの採用も活発化しています。
コロナウイルス流行以降、経済成長が見込まれるインド市場への期待も大きいことから、特に営業拡大を目的とした採用活動が多く、インド国内で競合する企業から更なる売り上げのシェアを拡大しようと日本人を採用する企業の動きは継続しています。また、更なる売上の拡大を図るため、日本人以外にも韓国人の採用を検討し始める日系企業も散見されるようになりました。
<求職者の動向>
海外就業を希望する候補者は引き続き増加傾向にありますが、ほとんどの候補者がインド以外での就業も視野に入れ、活動しています。シニア層の候補者は経験を軸に比較的ターゲットを絞ったポジションへ応募をされますが、若手層の候補者は業界を絞らず、インドでどのような経験を構築できるかを考慮しながら積極的に求人に応募されています。優秀な人材には複数のオファーが提示されるため、業務上において他社との差別化、就業のメリットなどを選考プロセスで候補者に理解してもらう必要があります。売り手市場の採用マーケットにおいて単に候補者を判断する選考だと、オファーを提示してもなかなか承諾に至らないケースが散見されています。
JAC Recruitment インド法人 社長
小牧 一雄
■JAC Recruitment インド 概要
https://www.jacgroup.com/ja/jac-locations/jac-india
■JAC Recruitment インド 転職サイト
https://www.jac-recruitment.in/ja