成功する求人票の書き方・作り方
中途採用において、優秀な候補者と何人面接をするのか、そのためにはどのくらいの応募集団をつくるのか、といったプロセスを数値化していくことは採用成功に欠かせません。
同時に、求人票や募集要項の言語化も重要なポイントです。「仕事内容」「必要なスキル」「求める人物像」「仕事のミッション」「その企業で働く意義」「その仕事に就く意義」をその企業独自に言語化していくことで、採用したい人からの応募数を増やすことができます。
ここでは、求人票・募集要項作成のポイントを解説します。
求人票の書き方のコツ
優秀な候補者に応募してもらうには、求人票に「誰にでもできる仕事」と思われるような要件は記載するのを避けましょう。
例えば、求人票の中で、英語力について記載をすることがありますが、「英語に自信がなくてもどなたでも応募可能です」と記載をすれば、応募数は上がるでしょう。ただ、高い英語力を持った候補者は応募してくれないかもしれません。「業務で英語を使って交渉をしたことがある」のようにある程度ハードルを設けることで、応募数は下がるかもしれませんが、英語力の高い候補者からの応募率が上がるでしょう。
求人票・募集要項のポイント
採用を成功させるためのポイントとして求人票・募集要項に、求める人物に合わせて言語化することが大切です。言葉は同じでも、採用するポジションによって求められるスキルが違います。例として、海外事業要員を採用する際の「異文化コミュニケーション能力」という言葉の各社が考える定義をご紹介します。
貿易商社の例 | ユーザーやディストリビューターと心を通わせ、自社の考えに共感を得るコミュニケーション能力 |
自動車部品企業の例 | 日本人とは異なるコミュニケーション特性をもつ現地スタッフに対して"言葉で指導する"ことができる |
産業機械メーカーの例 | 現地事情を受容し、現地人材の自主性を促す指導ができる |
IT企業の例 | 異文化の中で埋没せず、考えを主張した上で、組織やプロジェクトをリードできるマインドや能力 |
各社とも、異文化コミュニケーション能力という言葉を言語化するために、実際の行動に置き換えて表現していることがわかります。
同様に、「チームプレイヤー」である人を採用したい場合、ただチームプレイヤーと記載するのではなく、どのような場面でどのような行動をとることができるのか言語化することで、その企業なりのチームプレイヤー像を表現することができます。
また、英語力であっても、部門や職種によって必要とされるスキルが異なります。法務部で英語での書類づくりを行うポジションであれば、高度な英語での作文能力が必要となります。もし英語を使って弁護士と交渉するポジションであれば、高度な会話能力が必要となるでしょう。英語を使って書くスキルが重要なのか、話すスキルが重要なのかしっかりと言語化することで採用後のギャップを防ぐことができます。
求人票の給与や内定後の給与提示でのポイント
求人票の中の給与額や内定後に候補者にどの程度の給与を提示すべきなのかというのは常に考慮すべきポイントとなります。ここで重要なポイントとしては、判断基準を現行の給与テーブルのみにしないという点です。
前職の給与や勤務年数、経験年数により評価しがちですが、スキルや経験値を適正に評価するために、しっかりと言語化していくことが大切です。リスキリングが推進されはじめ、学んできたことを適切に評価し、それを内定時の給与額に反映することができるのかも、求める人材を採用できるかのポイントとなるでしょう。
中途採用の求人票の書き方・作り方にお悩みの際はご相談ください。